コンテンツマーケティングはもはや主流の集客方法です。
動画を使ったコンテンツマーケティングも、動画活用が当たり前の施策になった今、ごくポピュラーな選択になりつつあります。
動画コンテンツマーケティングの波に乗り遅れないように、その重要性とポイントをおさらいしていきましょう。
目次
コンテンツマーケティングとは
まずはコンテンツマーケティングとは何か、その定義を見ていきましょう。
コンテンツマーケティングとは、ターゲットとなるユーザーが価値を感じるコンテンツを制作し発信することです。
ターゲットユーザーのニーズを育てファン化させ、ブランドを選ぶ理由を作ることが目的です。
これはテレマーケなどのプッシュ型のマーケティングとは異なり、顧客自らに見つけてもらうプル型のマーケティングであると言われています。
発信されるのは顧客にとって価値のあるコンテンツですから、集客の場面や顧客のナーチャリング、既存顧客向けのCRMとしても役立ち、幅広い利用のされ方をしています。
ただし、潜在顧客に向けてのアプローチとしては、ニーズを醸成するのに時間を要するため、中長期的な施策となるのがこのコンテンツマーケティングです。
またコンテンツは定期的に制作し続け、蓄積していくことを前提としています。
ブログ記事やSNSなど、作るほどに量がたまっていき資産となるのがコンテンツマーケティングの肝なのです。
コンテンツマーケティングに動画がおすすめな理由
それでは、動画を用いたコンテンツマーケティングがおすすめである点を解説していきます。
BtoB、BtoCそれぞれに映像が活躍する場面が異なります。
それぞれに分けて見ていきましょう。
BtoBの場合
BtoB企業が動画を使ってコンテンツマーケティングをする際のポイントは、動画を視聴する人々(顧客候補)は業務の一環で見ているということです。
忙しいビジネスパーソンは、出来るだけ効率よく情報を集めたいと考えています。
ですから短い時間で概略を俯瞰的に理解できる動画コンテンツは、製品・サービスの購買を検討する上で大事な役割を担ってくれます。
動画視聴が初めのきっかけとなり、さらなる情報収集のために文字情報を読み込むなどの次なるアクションを取るのが一般的です。
決済までの道筋が複雑なBtoBの事業において、短時間で大枠を理解できるコンテンツは社内の情報共有にも役立ちます。
また動画から伝わる雰囲気や人柄、ブランド感、信頼感といった非言語情報は、製品・サービスを選択するための説得力として作用します。
BtoCの場合
一方でBtoCの場合、顧客候補は自ら「見たい」という能動的な理由でコンテンツに接触します。
だからこそ顧客候補の興味関心を引くために、コンテンツ自体に魅力がなければ成立しません。
コンテンツ自体の魅力とは、エンタメ性や価値のある情報が含まれているということです。
動画はエンターテインメントと親和性が高く、魅力あるコンテンツを作るには動画は最適な表現手法です。
またスマホの普及などによって、広い世代が日常的にInstagramやYouTubeなどのSNSで動画コンテンツに慣れ親しんでいるため、動画自体が消費者に受け入れられやすい環境が整ってきています。
動画コンテンツの拡散性の高さも、BtoC事業においてはアドバンテージの一つです。
コンテンツマーケティング動画の例
動画マーケティングのメリットについて説明をしてきました。
それでは動画マーケティングコンテンツにはどんな種類があるのか、事例を参照しながら確認していきましょう。
BtoBの動画コンテンツ
まずは多くのBtoB企業が取り組む動画コンテンツを紹介します。
導入事例動画はいまや多くのBtoB企業が取り組む施策のうちの一つです。
製品・サービスを利用するお客様の声を、インタビュー動画にしたものです。
潜在顧客が製品・サービスの導入を検討する際、候補のいくつかを比較検討するために利用します。
記事形式も多くありますが、動画にすることでより鮮明に製品・サービスを活用する自社の姿をイメージできるため、効果が上がると考えられています。
潜在顧客の情報収集欲求に応えるコンテンツです。
自社に蓄積しているノウハウを公開することで集客をします。
顧客候補に対しノウハウの多さをアピールできるため、専門家としての信頼も得ることできます。
BtoB企業であってもエンタメ性を持った動画コンテンツを活用している例があります。
参考に挙げたリスクモンスター株式会社は企業の与信管理業務をサポートする会社ですが、ブランディングや認知獲得のためにエンタメ性のある動画コンテンツを定期的に制作しています。
BtoCの動画コンテンツ
続いて、BtoCの動画コンテンツを見ていきましょう。
マーケティング施策に熱心な企業や自治体、学校が取り組む、今流行りの手法の一つです。
企業の理念やブランド感を、ストーリー性のあるドラマやドキュメンタリーなどで伝えていく動画です。
テレビ離れが進み顧客との接点がwebに移ってきましたが、YouTubeや自社サイトなどwebで展開されるブランデッドムービーは顧客接点の創出と相性がいいと言えます。
既存顧客のロイヤリティを高く保つことができるコンテンツです。
顧客が製品・サービスを購入した後にもサポートする姿勢を見せることで、既存顧客からの信頼を獲得できます。
それによりピート客や紹介顧客を増やすことが可能です。
YouTubeを主な媒体として展開される動画で、あるテーマに対し興味関心がある人々が製品・サービスのファンになるように作られた企画性のあるコンテンツです。
例で挙げた動画では、おしゃれな自宅を紹介することで、同じようにおしゃれな自宅に憧れる人々にとって見ていて楽しい動画コンテンツになっています。
インフルエンサーやYouTuberとタイアップすることで、興味関心を製品・サービスに向けることができる手法です。
ターゲットとなる顧客層によく見られているインフルエンサーを起用することで、拡散スピードをはやめることができます。
動画を用いたコンテンツマーケティングのポイント
動画でコンテンツマーケティングをする上で大切なポイントを、映像制作会社としての視点で紹介します。
キーワードを出すとするなら
- 動画は一方通行のメディアである
- ターゲットは「自分に宛てた動画」でないと魅力を感じない
という2点です。
それぞれ説明していきましょう。
動画は一方通行のメディアである
動画コンテンツは基本的に発信側からの一方通行のメディアです。
配信でリアルタイムにコミュニケーションをしたり、YouTubeのコメント欄に返信をしたりすることで双方向的なやり取りは可能ですが、基本的にパッケージングされた動画コンテンツはそれ自体で成り立つものになっています。
視聴数が増えないと悩んでいる場合は、もしかしたらこの一方通行性が悪さをしている可能性があります。
つまり独りよがりな動画になっており、潜在顧客や既存顧客の求める価値に寄り添えていないということです。
動画の性質を理解して、それが短所とならないように留意しましょう。
ターゲットは「自分に宛てた動画」でないと魅力を感じない
動画コンテンツは再生ボタンを押してしまうと流れるように進んでしまいます。
ただ漫然と再生されるだけで内容が印象に残らなかったり、飽きられて最後まで視聴されなかったりすることもあるのが動画のウィークポイントです。
これはただ単に動画が面白くなかったからというような理由だけではありません。
ターゲットとなる潜在、既存の顧客が、それが「自分に向けた動画コンテンツなんだ」と認識しなかった時に起こるのです。
例えば30代以上のビジネスマンをメインターゲットとしているのに、しつらえを子どもが好むようなアニメーション動画にしてしまったり、中高生をターゲットとしている化粧品のコラボ動画で20代以上の女性に人気のインフルエンサーを起用してしまったりというような微妙なミスマッチによって起きてしまいます。
ターゲットにしたい顧客候補に「周波数を合わせる」ことで、やっとターゲット自身にメッセージとして届くようになります。
動画を作る際には注意をしてください。
まとめ
動画を用いたコンテンツマーケティングについて解説してきました。
動画は文字コンテンツと異なり、制作に時間や工数がかかることもあり活用を始めるにはハードルが高いかもしれません。
しかしその分リターンも大きいものであることも確かです。
その証拠にマーケティングに敏感な多くの企業が動画活用を始め、そして継続しています。
この風潮に乗り遅れないよう、まずはスモールスタートでもよいので動画コンテンツマーケティングの施策を始めてみましょう。