アニメーションを活用して製品・サービスの紹介動画や会社説明の動画を制作しようとお考えではありませんか。
アニメーションのなかでも、モーショングラフィックスという手法が、現在様々な場面で採用されています。
今回は、モーショングラフィックスとは何か、その制作のポイントや注意点なども解説していきます。
目次
モーショングラフィックスとは
モーショングラフィックスとはいったいどのようなアニメーションのことを指すのでしょうか。
例として以下の動画を引用します。
アニメーションという手法全体の中でどのような立ち位置なのか詳しく知りたい方は以下の記事をご参照ください。
アニメーションの超基本!企業が制作するときの注意点を解説モーショングラフィックスの特徴
モーショングラフィックスの特徴として、既存のイラストを始めとした静止画を編集ソフトで動かすアニメーションであるという点が挙げられます。
多くの映像制作のプロはadobeのAfter Effectsというソフトを使用して制作しています。
After Effectsを使用すると、手描きアニメーションほど多くの工数を必要とせずに、イラストに簡単な動きを加えることができます。
モーショングラフィックス自体は視認性の高さから、製品・サービスや企業などのプロモーションに使用される傾向にあり、YouTubeなどをはじめとするweb広告などでよく見かけるものになっています。
インフォグラフィックスとの違い
またモーショングラフィックスに似ている表現手法にインフォグラフィックスというものがあります。
インフォグラフィックスとは、グラフや数値に動きを加えることで内容を分かりやすく伝えることを目的とし手法のことを指して言います。
モーショングラフィックスが感覚的で興味関心を引くものであるのに対して、インフォグラフィックスは数値的、説明的で、動画の内容に理解促進を求める際に使用される手法です。
非常に似ていて混同されやすいものですが、それぞれに異なる呼び名が存在することを、頭に入れておきましょう。
モーショングラフィックスのメリット
モーショングラフィックスについて簡単な説明をしてきました。
ここからはそのメリットについていくつか挙げていきたいと思います。
低予算で制作が可能
まずはコストの問題です。
モーショングラフィックスはその他の表現手法と比べても、低予算で制作が可能になっています。
編集ソフトで素材を動かすため、実写のように新たな映像と撮りおろしたり、手描きアニメのようにコマに合わせて1つ1つ作画をしたりする必要がありません。
素材となる静止画さえ用意ができれば、あとはディレクターの編集のみで制作ができるので、その分コストも抑えられるのがモーショングラフィックスの良い点でしょう。
量を作れる・納期を短くできる
次に量産ができるという点も、モーショングラフィックスのメリットと言えます。
After Effectsなどのソフトには、アニメーションのテンプレートや一度制作した動きを保存して使いまわせるプリセットなどが存在しています。
新たにいちからすべての動きを制作するわけではないため作業量を減らすことができ、量産体制を作ることが可能です。
テンプレートやプリセットを使えば制作期間も短くなるので、実写の撮影や手書きアニメよりも圧倒的に短い期間で納品ができるのもメリットと言えます。
低予算でもかっこいい仕上がりに
コストを抑えられるのにも関わらず、見た目がそれなりに「かっこいい」仕上がりになるのもモーショングラフィックスの良い点です。
実写の撮影を例にとると、キャストやロケーション、演出といった、出来上がりに対する変動要素がとても多くなります。
何か一つのクオリティが下がると、それだけで「かっこよくない」動画が出来上がってしまします。
それに対してモーショングラフィックスの場合は、イラストデザインの選択でクオリティもコントロールができますし、テキストやイラストのエフェクトもディレクターの腕ひとつで制作が可能です。
モーショングラフィックス制作のポイント
モーショングラフィックスの制作をしようとなった時に気をつけたいポイントがいくつか存在します。
実際に制作を始めて、「思い通りの出来にならなかった」などということがないように、しっかり抑えておきましょう。
ディレクターに依存しやすい
編集ソフトベースですべてが完結してしまうモーショングラフィックスにおいて、実際に編集を担当するディレクターのセンスによって動画の出来が左右されてしまいます。
変動要素が少ないと前述しましたが、唯一「かっこいい」動画になるかどうかの決め手になるのはディレクターのセンスです。
依頼をする前に過去どのような作品を作ってきたのか、その実績を見せてもらいましょう。
期待するトーン&マナーをしっかりすり合わせる
モーショングラフィックスと言っても、デザインやエフェクトの違いによって印象は大きく異なります。
期待するものと実際の出来上がりの乖離を防ぐためにも、制作前にイメージするデザインやトンマナを伝えておくことが重要です。
動画は抽象的なものなので言葉で合意をとるのは難しい場合も多々あります。
そのため静止画でもいいので、デザインサンプルを提示しておくのがおすすめです。
ストーリーをきちんと構成する
モーショングラフィックスは静止画の動きやテキストのエフェクトなど、テンポよく画面が切り替わっていきます。
それが認知獲得に大きな効果を発揮するのですが、同時に何が核となるメッセージだったのか分からないまま動画が終わってしまうという失敗例もあります。
メッセージが分かりやすく伝わるようにするため、ストーリー構成きちんと行いましょう。
ストーリーをしっかり構成するためのコツは、社内で合意をとった主軸のメッセージをオリエンの場を使って制作者にしっかり伝えることです。
誰に向けてどこで見せるのか、目的に立ち返る
企画を進める中でしばしば何のための動画であるか茫洋としてしまうことがあります。
そんなときは、「誰に向けた」「どこで見せる」動画なのか、その目的に立ち返るようにしましょう。
就活生向けなのか、主婦向けなのかで特に強調して見せるべきメッセージは大きく変わってくるでしょう。
またスーパーのPOPとして流すのか、トレインチャンネルなのか、webCMなのかといったような公開する場所によっても表現が変わってくるはずです。
モーショングラフィックスという手法ばかりに考えが行きがちですが、動画の目的は忘れないようにすることで効果がでる動画となるでしょう。
モーショングラフィックス制作の注意点
最後にモーショングラフィックスを制作するときの注意点を紹介します。
モーショングラフィックスの制作にあたって選択することになるのが、使用するイラストを1から描き起こすのか、それとも販売されている素材を利用するのかという点です。
どちらを選択するかで、表現力やコストの面で違いが出てきます。
イラスト素材販売サイトなどで売られている出来合いのイラストを購入すれば予算は抑えられます。
対して、伝えたいメッセージやコンセプトに合致した表現を可能にするのは、いちから描き起こす方になるでしょう。
同じようにモーショングラフィックスで動画を制作している他社との差別化という意味でも、イラストを新規でデザインするほうが有効です。
映像制作会社の弊社としては表現力、訴求力を重視し、イラストはいちからデザインするのをお勧めします。
まとめ
製品・サービスの訴求や企業のPRなどに適しているモーショングラフィックスという手法を利用した動画は、企業にとって非常に活用がしやすいものになっています。
ポイントや注意点を抑えて、活用にチャレンジしてみましょう。